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東京皮膚科・形成外科 歯科医師 櫻井千春

櫻井千春ブログ

歯科医師櫻井によるブログです。歯やお口のことだけでなく、美容や健康についての様々な事をご紹介しています。

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お腹の中の赤ちゃんと歯周病菌の関係

 

 

以前、妊婦さんと歯周病の関係についてお話しましたが

 

今日はお腹の中の赤ちゃんと歯周病菌の関係についてです。

 

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妊娠中の女性の体内では赤ちゃんを育てる為に女性ホルモンが沢山分泌され

それをエサにしている歯周病菌も活気づき増殖します。

 

そして歯周病になりやすくなるという事は以前お話した通りです。

 

ただ、これまでは患者さん自身への影響についてのお話でしたが

 

実はこの話には続きがあって、体内に赤ちゃんのいるお母さんが歯周病に罹患していると

お母さん自身のお口の健康が損なわれるだけでなく

赤ちゃんにもよくない事が分かっているのです!!

 

歯周病は低体重児出産や早産のリスクでもあるのです!

 

歯周病菌の出す毒素(エンドトキシン)や、歯ぐきの炎症部で作られる炎症物質(サイトカイン)、プロスタグランジンなどの物質が血液の中に流れ込み続けると

子宮の筋膜を刺激し、ギュッっと収縮されてしまうのです。

 

 

胎児が充分に成長すると

妊婦さんの血液中のサイトカイン濃度が高くなり、それが出産のサインとみなされて

『さあ、もう外に出ても大丈夫!』と

スイッチがONになって子宮の筋膜が収縮するのが本来の出産のメカニズムです。

 

しかしお母さんが歯周病の場合

歯周病菌の出すエンドトキシンやサイトカインが歯ぐきから体内へと絶え間なく送り込まれます。

 

すると、まだ充分に胎児が育っていないにも関わらず

これらの物質の血中濃度が上昇し、出産のスイッチがONになってしまって

『もう外に出たら?』と

赤ちゃんを押してしまうのです。

 

 

 

 

 

まだまだ大きくなりたいと思っているのに

始終筋膜に押されていると、赤ちゃんは落ち着いて大きくなることが出来ません。

 

このようなメカニズムで、歯周病菌は低体重児出産や早産を引き起こすと言われています。

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もちろん、低体重児出産や早産を引き起こしうる因子は歯周病だけではありませんので

 

歯周病を防げば100%そうした事を予防できる訳ではありません。

 

 

しかし動物実験のレベルでは、エンドトキシンを体内に注射すると

早産が起こってしまうことは既に明らかで、おそらくこれと同じような事は人間の場合でも起こっていると推測されています。

 

 

また実際に妊婦さんに対して歯周病の治療をする事で、早産発生率の優位な現象がある事も報告されています。

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ママさんご自身のため、そして何より大切な赤ちゃんの為にも、普段から口腔ケアをし、

歯周病の予防をして頂きたいと思います。

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